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動物やヒトを対象に神経経済学の研究を行っています。神経経済学には神経科学,経済学,心理学の知識を用います。興味のある方は、h-yamada_at_md.tsukuba.ac.jp へご連絡下さい。筑波大学です。博士前期・後期課程の研究指導担当教員となっています。twitter: @Hiroshi12337131

卒業生

卒業生:田尻涼(2014, 医療科学類)、今泉優理(2018, 医療科学類)久保木亮介(博士論文指導(神経科学)2022、現武田薬品工業)

2022/02/06

恩送りってやつ

 つい昨日、学生さんが博士を取りました(試験に合格)

めでたい!!!パチパチパチパチ!!!
企業で働きながら、土曜に毎週ズームミーティングして、結果が出たのが最終締め切りのかなり直前(1ヶ月前?)で、んで、論文の初稿が出来たのが、提出期限の10日前で、という、超絶スケジュールを乗り越えました。
 本人の能力が高かったのもありますが、私自身が教育する内容をより具体化して、本人が吸収できるような形に落とし込むとことが出来たように思います。彼のおかげで、自分の教育する力が少しあがったのかな?と錯覚しました。最近、複数の大学院生に直接教える状況にあって、全然タイプが違うので、10人十色の名の通り、個人にカスタマイズした教育方針を建てるのが大切だなぁ、と実感します。
特に、本人の力をぐっと伸ばすための 壁を乗り越える タイミングの見極めは、非常に重要と思います。かなり力がついて、あとちょっとってなっている場合、そこで本人が壁を乗り越える自覚をどう作るのか、が肝だと思います。ムズいですが!。効率を追い求める人の場合は、特に、そう思います。自身の力で達成しなくても、兎に角前に進めばいい、となりがちなので(私はその逆で、自分で理解して、自分でその感覚を確かめて、ってしないと前に進めないんですが)、本人の中に知識を落とし込んで、力に変えるための準備をするわけです。そんな簡単にはうまく行きませんが、皆さん本当に優秀なので、こちらが常に力を試されているように思うし、全力で向き合うことで、初めて納得して貰えるように思います。
自分の大学院生時代の環境を振り返ってみると、凄く幸せな恵まれた環境だったのを今更ながらに思い出します。
1.PIは人を長い目で見て、絶対に人が育つと思ってくれる人
2.直属の助教の先生がいて、影からサポートしてくれること
3.直属の助教の先生は、教育者であったこと。M1の学生に毎週、数時間実験計画のディスカッションに付き合ってくれたこと。
4.PIはやる気を尊重する方で、M1で自分で実験考えてやりたいんだ、って言ったら、研究計画をセミナーで聞いてくれて、やる許可をだしてくれたこと(実際は、自身の力不足で前に進みきりませんでしたが)
5.講師の先生は、よくお茶室で私のボヤキ・疑問に、付き合って答えてくれました。
6.もうひとりの助教の先生は、熱い博多弁の持ち主で、優しい方でした。直線番長でしたっけ。。。
7.大学院時代のラボの今でもお世話になってる先輩は、常に私の疑問を同じ部屋でふんふんと聞いてくれて、ディスカッションに付き合ってくれました。毎日1hくらいは話してたように思います。ゲーム一緒にしたりとか。あ、やべー終電だとか言いながら。
8.PIは当時にしては本当に珍しく、学生全員にRA経費を出して生活を一部支えてくれました(まだ、このお金は手を付けずに取ってあります)
9.PIは、世界の一流の研究者をラボに招いて、ポスター発表する機会を作ってくれて、色々交流しました。
Newsome, Burgman, Schultz, Graybil, Richimond, wickence,Romoもきたかな?あ、後の留学先のメンターのPaulさんも!(敬称略)、国内外の著名な研究者がラボに来て、話して、飲み会に行く、っていうとてつもなく贅沢な状況でした。二人くらい、うちのラボに学位取ったら来ない?って声かけてもらいましたね。
10.ラボの同期や後輩は、みんな良い人達でした。3回連続で遅刻した人もいるけど(○中君。フットサル。元気かな)
11.大学院生の身分で、統合脳(昔の特定領域)の場所で、口頭発表させて貰ったこと。チャンスを与えることが、人を伸ばすと考えてもらえること。
12.そんなことじゃ「○○君(Scienceを出した先輩)みたいにはなれませんよ」と叱咤激励してもらったこと
13.で、それで凹んでたら、ひが○先生が、「いや、愛がこもっとったな」って言って、励ましてくれました。
14.先輩は、ラボを離れた後も、日本に帰る度にラボに寄ってくれて、刺激を与えてくれました。
15.PIは基本褒めることは凄く少ないですが、時々褒める時は真剣に褒めるし、何より学生に怒る時は、期待の裏返しでした。顔を真っ赤にして怒るんですよね。極稀に。
16.ちょうどNatureとかScienceに論文が出やすくなった時期で、夢のある状況で科学に邁進できました。(自分は当たらなかったけど)
17.共同研究で強化学習の専門家の方が来ていて(S島さん)、全く異分野の知識をがっつりと教えて貰い、自分の中に別の価値観ができました。
18.英語の論文紹介セミナ、日本語の論文紹介セミナ、プログレス、の3つを1週間にやるというハイペース。教員大変。大体、1ヶ月に一回以上発表が回ってくるヤバさ。今の大学教員は、背中を見せる的な教育はほとんどしてないですよね。エフォート捻出できなくて。
19.研究費を全く切らすことなく、ずっと潤沢な資金の元で研究させていただきました。
20.ポスドクになる時、世間知らずで給与のUPのお願いしたら、二つ返事でYESと言ってもらって、気持ちに気持ちで答えて貰いました。
21.留学中に「この論文見てもらうペースじゃ食って行けない」みたいな上申書(メール)を書いたら、即対応で、かつ「山田君ももっと成長して下さい」的なお返事を頂きました。
22.入院中に突如お見舞いに行ったのですが、そんな不精にもかかわらず、素直な気持ちを聞かせてもらって、研究者として生き続ける覚悟を教えられました。
23.学生には大学の運営や授業の手伝いは一切させず、全てを研究に捧げられるように、お金も生活も時間も、サポートしてもらいました。
24.留学から帰ってきた後も、共著の論文を書くことがあって、ラストで書かして貰いました。自分の手を離れたと思ったら、本当に大きな間違い以外は、何も言わず、黙って肯定してくれました。
25.大学院を早期終了できるように、論文を揃えて置いてくれたんですよね。
26.やる気を買い、失敗が見えていても黙って挑戦を見守り、挑戦と失敗の繰り返しが人の力を伸ばすことを大切にされていたように思います。
27.数年前に会った時、山田君は大学院生の頃から何でも自分のやりたい事自分でやって、ほとんど何も教えてないんです、っていって、玉川の方に紹介して貰ったりしました。光栄すぎて何も言えない。
28.神経科学学会の後、飲みに行きましょうって言ったら、寛解後今日はじめて飲むんだって言って、お酒飲んでくれましたね。ちょうど、磯○さんいらっしゃいましたね。
29.日本に帰ってきた後の職場で、自分がもがいていたら、ちょっと研究の話するから玉川まで来てね、的な感じで数ヶ月に一回、息抜きに呼んでもらいました(多分そういうふうに計らってくれてたんだと思います)。
30.思うに、自分は可愛がって貰ってたんだと思います。自分がそれを分かったのは、日本に帰って来た後ですが(遅い!!!35かよ!!!)
31.恩師が健在なうちに、なんとかラボを持って、「これまでありがとうございました」、って言えるようになりたいと思います。
そうしたら、胸を張って、自分の研究してますよ、って言えるように思うので。ようやく、研究者としてのスタートラインに立てるように思うので。
う~ん。取り敢えず書けるだけ、論文仕上げないとな。。。今が正に戦いを頑張る時ですよね。自分は研究者としても教育者としても、もっと力を付けないと、到底恩師を超えられるようには思えない。

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