2000年くらいに、行動経済学者と神経科学者と心理学者が集まって始まった、「人の判断行動を脳が生み出す仕組み」を理解する”神経経済学”ができました。生物学と物理学がくっついて、生物物理学ができたようなもんですかね。発起人の一人の神経科学者であるPaul Glimcherのラボでポスドクをやっていた頃は、丁度、神経科学者と行動経済学者の融合が進み始めた頃でした。http://www.scholarpedia.org/article/Neuroeconomics 神経経済学学会(https://neuroeconomics.org)もできて、融合に価値を見出す人々が盛んに新しい研究をしていました。fMRIでヒトの脳活動を測定できるようになったことも、この融合を後押しした要因かと思います。もちろん、融合に意味がないと感じるヒトもいます。
日本はアメリカやヨーロッパなどから地理的に離れているため、どうしても新興の学問に対しては遅れを取ることが多いですが、一部の行動経済学者、神経科学者が、神経経済学を行っているという現状かと思います。現状、行動経済学者の人は脳のことを良く知らないことが多いし、神経科学者は行動経済学のことを良く知らないことが多いですが、これは、神経経済学学会でも発足当初より起きていた問題で、融合には時間がかかるものだと思います。
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