次のどちらのくじを選ぶか?
1.50%の確率で当たる4000円(外れは0円)。
2.100%の確率で当たる500円
1ですね~~ クジの期待値(金額×確率)は2000円>500円ですし。
では次のくじは?
1.50%の確率で当たる1000円(外れは0円)。
2.100%の確率で当たる500円
くじの期待値はともに500円だが、多くの人は2を選ぶ。
1.50%の確率で当たる100万円(外れは0円)。
2.100%の確率で当たる50万円
このクジならほとんどの人が2を選ぶのではないでしょうか?
二つのくじの価値が等しくなる安全なクジの金額を考えてみると、
100%×A円 = 50%×1000千円
100%×B万円 = 50%×100万円
A:490円くらい?、B:45万円くらい?
両辺を2倍して見ると、
980円 = 1000円、90万円 = 100万円と
千円は僕個人にとって980円の主観的な価値しかないんです。100万円は90万円???(だだし、確率は客観的であると仮定されている)
金額が高くなるほどに主観的な価値が目減りすることを説明する数式のうち、最も簡単なものはべき関数です(Bernoulli utility function)。
宝くじの価値は、EU = p*u(x) と定義されます。
;p:probability ,u(x)= x^α(指数関数) x:お金, α:-1 to 1
(確率pは客観的な値であると仮定されています)
経済学では単純な仮定数少ない仮定(公理)を設定し、公理に矛盾する現象(Paradox)を見つけてモデルを改善します。この問題は、18世紀の数学者Daniel BernoulliによってSt. Petersburg paradoxとして指摘され、上記のように限界効用逓減の法則として解決した。厳密に言うと、今回の宝くじの例は、効用理論をlotteryに拡張したものと位置づけるのが正しいです。
お金の主観的な価値は、日頃どの程度のお金を扱っているのかに依存して個人個人で違いそうですね。ちなみにギャンブラーの人は、αが1以上のことが多いとか。本当?
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なぜ、神経科学の研究において効用理論が重要かというと、効用とは被験者の”主観的な価値”を測定したものに外ならないからです。客観的な価値(objective value)とは、お金;xと確率;pの積になりますが、人間が主観的に感じている価値(Subjective Value)は客観的な価値からずれるので、人間の消費行動を生み出す脳を理解するには、行動から主観的な価値を推定することが必要になるわけです。
効用理論では、確率Pは客観的であると扱われていますが、プロスペクト理論でProbability weighting(主観的な確率)が導入されています。
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