行動経済学
主に、心理学を主体的に経済学に取り込んで、いかに人間が”不合理”であるか?を理論と比較して説明を試みてきた学派
実験経済学
理論経済出身者が、理論の正しさとその適応度合いを知るために実験を行ってきた
ということで、行動経済学者は実験が得意で、理論の外で行動に影響を与える要因を探すことに重点を置いている。一方、実験経済学者は実験デザインが理論系の人にありがちな難しいデザインになっており、理論と測定が何故ずれるのか?に重点が置かれているように思う。。。(本当か?)
~ヒトの心の理解を目指して~
神経経済学 (Neuroeconomics)は、神経科学とミクロ経済学を融合した最先端の学際的な研究です。
・喉が乾いた時に飲む水は美味しいのなぜ?
・なんでペプシよりコーラが好きなの?
・ギャンブルってどきどきしますよね?
学生さんと一緒に、価値観が脳から生まれる仕組みを調べています。ヒトの人間性の理解・社会の制度設計の改善などに繋がります。ポスドクの方募集中です。まずは問い合わせください(2023/2/12)
説明
自己紹介
- 山田洋
- 動物やヒトを対象に神経経済学の研究を行っています。神経経済学には神経科学,経済学,心理学の知識を用います。興味のある方は、h-yamada_at_md.tsukuba.ac.jp へご連絡下さい。筑波大学です。博士前期・後期課程の研究指導担当教員となっています。twitter: @Hiroshi12337131
卒業生
卒業生:田尻涼(2014, 医療科学類)、今泉優理(2018, 医療科学類)久保木亮介(博士論文指導(神経科学)2022、現武田薬品工業)
2010/06/05
2010/06/04
Future discounting and Utility
人間は将来得られるお金の価値を割り引いて計算する。
例えば、
・”すぐもらえる20ドル”と
・”一ヶ月後にもらえる30ドル”
ならどちらを選ぶ?
すぐもらえる20ドル!!!(自分は)
ということで、将来得られるお金の価値は目減りする。
この目減りの仕方は、Exponential function(指数関数)と比べてHyperbolic function:双曲線でよく説明される。
ところが、この将来割引の測定において限界効用逓減の法則は無視されており、liner functionであると仮定されている。(多くの人間では、お金の主観的な価値は金額が高くなるほど、目減りする:risk aversion)。
ということで、真に当てはめるべきモデルは、時間割引とリスク依存性を両方伴ったモデルである必要がある。時間割引は奥が深く難しい。。。
例えば、
・”すぐもらえる20ドル”と
・”一ヶ月後にもらえる30ドル”
ならどちらを選ぶ?
すぐもらえる20ドル!!!(自分は)
ということで、将来得られるお金の価値は目減りする。
この目減りの仕方は、Exponential function(指数関数)と比べてHyperbolic function:双曲線でよく説明される。
ところが、この将来割引の測定において限界効用逓減の法則は無視されており、liner functionであると仮定されている。(多くの人間では、お金の主観的な価値は金額が高くなるほど、目減りする:risk aversion)。
ということで、真に当てはめるべきモデルは、時間割引とリスク依存性を両方伴ったモデルである必要がある。時間割引は奥が深く難しい。。。
2010/05/14
2010/05/02
【Book】 Neuroeconomics第四章:Formal Models of Decision Making and Cognitive Neuroscience
実験経済学における意志決定理論とは?その大部分は、von Neummann Morgensternの効用理論(効用の最大化)に含まれている。公理によって導かれる意志決定理論は、以下の条件下で実験データが取得される。被験者は、1.有限の選択肢から、2.二者択一で、3.繰り返し一つを選択する。これで、効用関数が求まる。
クジを使った期待効用理論では、クジは次のベクトル(x,p,y,1-p:2種類の金額とその出現確率)で表される。クジはお金でなくても、食べ物や飲み物などなんでも良い。公理は以前に述べたが、完全性、推移律、連続性、独立性の四つが満たされていれば、意志決定者は効用を最大化する。
次のポイントは stochastic choice
確率的な選択は、”ランダム効用理論(rondom utility model)”か”確率的な選択モデル (stochastic choice model)”で取り扱われる。
・ランダム効用理論:Ui = Vi + εi (効用関数にノイズが加わっている)
・確率的選択モデル:選択の関数にノイズが加わっている(強化学習の価値関数とソフトマックスみたいな感じ)。効用関数にノイズは無い。
財の選択を確率的に取り扱うようになったことで、”選好の強度”という概念が登場。簡単に言えば、選好の程度の違いが選択の頻度として現れることを指す。
以下は、知覚と意志決定の関わりについて
ランダムウォークモデル:意志決定の過程をモデル化
シグナルの精度と意志決定、意志決定に要する時間の関わり.....
加速度的に話が展開して終了。ついていけない。また、いつか読みなおすか...
クジを使った期待効用理論では、クジは次のベクトル(x,p,y,1-p:2種類の金額とその出現確率)で表される。クジはお金でなくても、食べ物や飲み物などなんでも良い。公理は以前に述べたが、完全性、推移律、連続性、独立性の四つが満たされていれば、意志決定者は効用を最大化する。
次のポイントは stochastic choice
確率的な選択は、”ランダム効用理論(rondom utility model)”か”確率的な選択モデル (stochastic choice model)”で取り扱われる。
・ランダム効用理論:Ui = Vi + εi (効用関数にノイズが加わっている)
・確率的選択モデル:選択の関数にノイズが加わっている(強化学習の価値関数とソフトマックスみたいな感じ)。効用関数にノイズは無い。
財の選択を確率的に取り扱うようになったことで、”選好の強度”という概念が登場。簡単に言えば、選好の程度の違いが選択の頻度として現れることを指す。
以下は、知覚と意志決定の関わりについて
ランダムウォークモデル:意志決定の過程をモデル化
シグナルの精度と意志決定、意志決定に要する時間の関わり.....
加速度的に話が展開して終了。ついていけない。また、いつか読みなおすか...
2010/04/03
【Book】Neuroeconomics第三章:Axiomatic Neuroeconomics
公理(Axiom)がどの様に神経科学に役立つか?
ミクロ経済学では、意志決定理論のモデル形成に公理を用いたアプローチが中心的な役割を果たしてきた。公理は、モデルが実験データによって証明されるのに必要・十分な条件を与える。
第一の例としては、効用の最大化(Samuelson, 1938)問題がある。この問題を証明するのに必要な唯一の公理(仮定)は、顕示選好の弱公理である。
公理によるモデル改善は、最もシンプルで原理的なモデルから始まり、一つずつ改善していく。従って、モデルは樹状に枝分かれしたもの(nested)になる。
次の大きなモデル改善は、フォンノイマン・モルゲンシュルテン(1944)によって提唱された”宝くじ”を対象とした、期待効用理論が挙げられる。ここでは独立性(independent axiom)の公理が追加された。
この独立性の公理の破れを説明したのがカーネマン・トヴェルスキー(1973)で、Probability weighting(確率加重)と呼ばれる、主観的な確率が絶対的な確率からずれることを説明したモデルである。
その後、Ambiguity aversion、disappointment aversionなど、様々なかたちでもとのモデルが更新されている。実験により公理の破れを見つけ効用理論を改善してきた歴史が、公理の果たす役割の重要性を示している。
この章で著者らは、”公理”を脳活動に適用することで、報酬予測誤差信号を規定するのに必要最低限のルールを導き出そうとしてる。その公理とは、
・・・・本を参照してください。Fig.3の見た目の通りです。
Axiomatic approach を用いる利点は、この条件に当てはまる任意の関数なら何でも良く、いちいち細かなモデルの違いを検討しなくても良いことだ。そして、公理に反する例を見つけることで、モデルを絞りこむことが可能である。公理を用いた研究は、行動経済学の大きな特徴の一つである。
ミクロ経済学では、意志決定理論のモデル形成に公理を用いたアプローチが中心的な役割を果たしてきた。公理は、モデルが実験データによって証明されるのに必要・十分な条件を与える。
第一の例としては、効用の最大化(Samuelson, 1938)問題がある。この問題を証明するのに必要な唯一の公理(仮定)は、顕示選好の弱公理である。
公理によるモデル改善は、最もシンプルで原理的なモデルから始まり、一つずつ改善していく。従って、モデルは樹状に枝分かれしたもの(nested)になる。
次の大きなモデル改善は、フォンノイマン・モルゲンシュルテン(1944)によって提唱された”宝くじ”を対象とした、期待効用理論が挙げられる。ここでは独立性(independent axiom)の公理が追加された。
この独立性の公理の破れを説明したのがカーネマン・トヴェルスキー(1973)で、Probability weighting(確率加重)と呼ばれる、主観的な確率が絶対的な確率からずれることを説明したモデルである。
その後、Ambiguity aversion、disappointment aversionなど、様々なかたちでもとのモデルが更新されている。実験により公理の破れを見つけ効用理論を改善してきた歴史が、公理の果たす役割の重要性を示している。
この章で著者らは、”公理”を脳活動に適用することで、報酬予測誤差信号を規定するのに必要最低限のルールを導き出そうとしてる。その公理とは、
・・・・本を参照してください。Fig.3の見た目の通りです。
Axiomatic approach を用いる利点は、この条件に当てはまる任意の関数なら何でも良く、いちいち細かなモデルの違いを検討しなくても良いことだ。そして、公理に反する例を見つけることで、モデルを絞りこむことが可能である。公理を用いた研究は、行動経済学の大きな特徴の一つである。
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