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2009/12/09

BDM(Becker–DeGroot–Marschak) bet と WTP(willingness to pay)

財の価値を推定する最も典型的な方法として、BDMオークションが知られている。
簡単に言うと、その商品にいくら払っても良いのかを自己申告してもらう。

その際の手順は、
1.0~10ドルの間でDVDを値踏みしてもらい(価格と商品は一例)
2.コンピューターがランダムに価格を選ぶ。
3.消費者が指定した価格よりも高い値を付けていれば、商品を自分の指定した値段で購入できる。低い価格を付けていれば、お金を払う必要は無いが、商品を購入することもできない。

つまり、10ドル(最大値)と値踏みすれば、確実に購入でき、5ドル(中央値)であれば50%の確率で購入できる。つまり、どれだけその商品にお金を払っても良いか(willingness to pay)を測定している。


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この手法は、最近の神経経済学の実験でよく使われている。
WTPは商品だけではなく、色んな物に応用できる。例えば、電気ショックを回避するのに何ドル払いますか?という形で、電気ショックの価格を測定することも可能である。

最近の論文では、こちら
カルテクのAntonioがWTPを財毎(宝くじ、食べ物、小物)に測定し、全てのWTPと相関して活動する、Common Valueを表現する脳部位を探したら、vmPFCでしたよ。という話、ただし、実験上の問題点がある。
1.解析の仕方:3つの財全てに賦活した脳部位を探すためにconjunction analysisをするのだが、実際に示された図は、(FDR corrected)を用いていない、uncorrected P<0.001の図
2.データの解釈:全ての財に対して共通の価値を表現しているなら、財の種類に関わらずWTPに依存して活動が変化する必要があるが、実際のデータでは宝くじの条件で最も活動が低い
3.2の解析は、Peak voxelのみの活動を用いている
4.WTPが真の価値からどの程度ずれるのか?多分、結構なノイズになるだろう。

従って、特に2の結果からこれは、財に関わらない共通の価値(筆者らは、common decision variableとして説明。ここでは意訳している)が表現されているのではなく、3つの財全てに対して価値を表現した脳部位(+財毎に感度が違う)と理解するのが最も適当ではなかろうか?

お金(Currency)って何よ?というのが根本的な問いなんだろうが。

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