神経回路としての計算原理が明らかとは言えない現状で、脳機能を調べるにあたって数学(計算論的アプローチ)が重要である理由は、数学を用いることで他の研究との比較が容易になり、結果を一般化しやすいことが上げられると思う。
ある変量の効果を調べるには、その変量を操作した群を最低2つ作れば仮説が検証できる。したがって、必ずしも数式で結果を説明する必要はない。しかし、脳科学においては、その他の様々な要因が脳活動に影響するので、実験デザインを変更すると結果が変わるのことが多い。すると、結局その結果はケーススタディーでしかなくなってしまう。
一方、脳活動を数式から求められる連続値で説明すると、交絡因子の発見も容易となるし、数学なんで、複数の研究間の結果の比較が容易になる。ただし、数学を用いるにあたっての問題点は、
・複数のモデル間の比較を行う場合、どれが真のモデルかを決定するのは方法はあるが困難
・どんなモデルでも構築可能だが、明確な理論を背景とした数理モデルでなければ受け入れられない
っていうところだろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿